風水で中庭のある家は凶？対策と後悔しない間取りのポイント

あこがれのマイホーム計画において、プライバシーを守りつつ開放感を得られる中庭は非常に魅力的です。しかし、導入を検討する中で「風水や家相では中庭のある家は凶とされる」といった情報を目にし、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。実際に風水で家の中庭はどこに置くべきかという間取りの悩みや、インターネット上で見かける中庭はやめた方がいいですかという疑問、さらには住んでから感じるデメリットや後悔の声を知ると、慎重になるのは当然のことです。

この記事では、家相と風水それぞれの視点から中庭がどのように扱われているのかを整理し、現代の住宅で快適さと運気を両立するための対策を詳しく解説します。

風水で中庭のある家は不幸になる？

中庭はやめた方がいいですか？家相の警告

これから家を建てる方にとって、中庭を作るべきか否かは大きな決断です。結論から言えば、家相学の観点を重視する場合、中庭のある家は「凶」と判断される傾向にあります。これは、家の形状が「ロの字」や「コの字」といった複雑な形になり、家相学で最も重要視される「家の中心」が外部空間となってしまうためです。

家相学では、家の形を人体に例えて考えることがあります。屋根や壁で守られていない「欠け」の部分は、それに対応する身体部位の不調を招く可能性があると警告されることもあります。特に中庭は家の内側に大きな「欠け」を作ることになるため、家庭内の安定感が損なわれたり、健康面に影響が出たりすると考える流派も存在します。こうした背景から、伝統的な家相を重んじる場合、「中庭は避けた方が無難」というアドバイスがなされることが多いのです。

風水で家の中庭はどこに置くべき？

コの字の間取りだと中庭っぽくていいなあって考えてた風水てきには結構悪いのね🥹
家は長方形で横にガレージでL字にしたらどうなんだろね
ガレージは間取りに入りますか？？？🙄

— Mos🏠HM探し中 (@MOSMOS832) August 8, 2025

一方、中国発祥の「風水」と日本独自の「家相」は、ルーツは同じでも異なる性質を持っています。風水は土地の気の流れや環境を重視する環境学のような側面があり、条件さえ整えば必ずしも中庭そのものを全否定するわけではありません。

風水では、中国の伝統的な住居形式である「四合院（しごういん）」のように、建物で中庭を囲むスタイルが吉とされるケースもあります。しかし、一般的な日本の住宅事情でその規模や条件を満たすのは容易ではありません。

具体的に「どこに置くべきか」という点については、家の中心である「太極（たいきょく）」、つまり家のエネルギーが集まる中心点を避けて配置するのが基本です。また、方位だけで吉凶を決めるのではなく、風通しや日当たりが良い場所、周辺環境に適した位置を選ぶ視点が風水では重要視されます。

家の中心が「外」になり大凶とされる理由

家相や風水において、中庭が敬遠される最大の理由は、前述の太極（家の中心点）が建物の外に出てしまうことにあります。家の中心は、家族団らんの象徴であり、良い気が集まる場所であるべきと考えられています。

ここが屋根のない中庭、つまり「外」であるということは、以下のような状態を示唆すると解釈されることがあります。

また、俗説的な解釈として、四角い囲い（くにがまえ）の中に「木」を植えると「困」という字になることから、中庭に木を植えることは困難を招くと忌避されることもあります。これらは迷信のように聞こえるかもしれませんが、住環境におけるトラブルを漢字に込めて警告したという説もあり、家相や風水を気にする方にとっては無視できない要素となっています。

湿気や断熱性など中庭のデメリット

昔、さんまさんがテレビで話されたこと
建物は、真ん中が空間だと駄目だと
中庭や吹き抜けも、風水的に悪いらしい
フジテレビは、真ん中が空間
まさか、こんなことになるとは
誰がこんなデザインにしたのかな？

— オザキナナちゃん (@888kaiunn) January 28, 2025

中庭が「凶」とされる背景には、単なる占術的な理由だけでなく、建築物理的な根拠も存在します。特に注意すべきは「湿気」の問題です。四方を壁に囲まれた中庭は、風の通り道が確保しにくく、空気が滞留しやすいため、どうしても湿気がこもりがちになります。

湿気が溜まるとカビや苔が発生しやすくなり、それが家の構造材を傷めたり、シロアリを呼び寄せたりするリスクを高めます。家相で言う「健康運の低下」は、こうしたカビや湿気によるアレルギーなどの物理的な要因ともリンクしていると言えるでしょう。

さらに、中庭を作ることで外壁の面積や窓の数が増えるため、外気の影響を受けやすくなります。これにより断熱性能が確保しづらくなり、冷暖房効率が悪化して光熱費が高騰する恐れもあります。冬場の寒さや結露の発生は、住環境の快適さを損なう大きな要因となります。

メンテナンス不足で後悔しないために

中庭のある生活で後悔しないためには、日々のメンテナンスの手間を理解しておく必要があります。中庭は「外」であるため、落ち葉やゴミが溜まりやすく、排水溝が詰まると水はけが悪くなり、最悪の場合は浸水や雨漏りの原因になります。

また、風通しが悪くジメジメした環境は、蚊やナメクジなどの害虫にとって格好の住処となります。メンテナンスを怠り、汚れた中庭を放置することは、風水的にも「悪い気」を家の中に滞留させることになり、運気を著しく下げる要因とみなされます。定期的な掃除や植栽の手入れが負担にならないか、ご自身のライフスタイルと照らし合わせて検討することが重要です。

風水的に良い中庭のある家の間取り

運気を上げる中庭のある家の間取り

これまでの解説で中庭のリスクをお伝えしましたが、現代の建築技術や設計の工夫を取り入れれば、懸念を解消し、運気を上げる家にすることは可能です。

まず重要なのは、家全体の通風と採光を確保することです。窓を開けた際に対角線上に風が抜けるように設計し、淀んだ空気が中庭に溜まらないようにします。また、生活動線を分断しない間取りにすることも大切です。中庭があることで移動が不便になり、家族のコミュニケーションが減っては本末転倒です。リビングと中庭の高さを揃えてフラットにつなげることで、一体感のある広々とした空間を作り出し、家族が集まりやすい「第二のリビング」として活用するのがおすすめです。

シンボルツリーは1本だと困る？

家の番組みてると
家の中に木を一本だけ植えて
中庭作ってるのがあるけど

困るという字は
かこいの中に
木が一本

だから
「困る家になって風水的には良くないよ」
って昔聞いたことがある

信じても
信じなくても
ご自由に

— 彩月レナ (@kkk_m_h_k) January 15, 2023

中庭に木を植える際、「困」という漢字の成り立ちから「木を1本だけ植えるのは良くない」という説があることは前述の通りです。しかし、これに関しては過度に心配する必要はないという意見も多くあります。緑は視覚的な癒やしを与え、気を活性化させる効果があるからです。

どうしても気になる場合は、シンボルツリーを1本だけにするのではなく、下草や低木を組み合わせて植栽全体でバランスをとると良いでしょう。また、あまりに巨大になりすぎる木は、日差しを遮り、根が基礎を傷める可能性があるため避けるべきです。適度な大きさで管理しやすく、四季を感じられる植物を選ぶことが、良い気を育てるポイントです。

水や植物で「気」の流れを整える工夫

風水において、中庭に「水」や「植物」を取り入れることは、気の流れを整え、運気を高める効果的な方法とされています。

特に水は「財」を象徴しますが、水たまりや汚れた池は悪い気を呼び込む原因となります。水を設置する場合は、循環式の噴水などで常に水が動いている状態にするか、頻繁に水を入れ替えることができる水鉢などを選びましょう。

湿気対策と掃除で運気ダウンを防ぐ

中庭の運気を維持するために最も大切な対策は、前項で挙げた「湿気」を物理的に排除し、清潔さを保つことです。湿気や汚れは、家の物理的な寿命を縮めるだけでなく、風水的にも運気を下げる大きな要因となります。

具体的な対策として、中庭の床面を土のままにせず、タイルやウッドデッキにすることで水はけを良くし、湿気の発生を抑える方法があります。また、雨水がスムーズに流れるよう、排水設備を強化し、勾配をしっかりと計算した設計にすることが不可欠です。

そして何より、定期的な掃除が重要です。落ち葉や泥を取り除き、常にきれいな状態を保つことが、風水的に良い気を呼び込む基本動作となります。

明るさを確保する照明と窓の配置

自然光が入りにくい夜間や曇りの日でも、中庭が暗く陰気な場所にならないよう、照明計画にもこだわりましょう。風水では、暗い場所は陰の気が溜まりやすいとされています。

夜間はアッパーライトで植栽を照らしたり、柔らかい光のガーデンライトを設置したりすることで、陽の気を補うことができます。室内からライトアップされた中庭を眺めることは、心の安定や癒やしにもつながり、家庭運アップに貢献します。

また、窓の配置については、プライバシーを守りつつも可能な限り大きく取り、中庭からの光を家の奥まで届ける工夫をしましょう。光あふれる住まいは、それだけで良い運気を招き入れます。

平屋におすすめな坪庭という選択肢

もし、敷地の広さや予算、あるいは家相的な懸念から大規模な中庭（ロの字型など）が難しい場合は、「坪庭（つぼにわ）」という選択肢もあります。坪庭とは、建物の隙間や一角を利用したごく小さな庭のことです。特に平屋の場合、建物の中心を空けることなく、外壁に沿った一部を凹ませて作る坪庭なら、家相上の「欠け」の影響を最小限に抑えやすく、対策も容易です。

坪庭であれば、浴室や玄関など特定の場所からのみ眺める癒やしの空間として機能させることができ、手入れの範囲も狭いため管理が楽です。無理に大きな中庭を作って後悔するよりも、身の丈に合った坪庭で自然を楽しむ方が、結果的に生活の質も運気も向上するかもしれません。

総括：風水で中庭のある家は凶？対策と後悔しない間取りのポイント

風水や家相の観点から中庭を検討する際は、以下のポイントを意識してください。